転居や相続で自分名義の空家がある方の中には、兵庫で空家の解体や売却をご検討中の方もいらっしゃるでしょう。特に空家売却では、「せっかく家や土地が売れたのに、税金や諸費用で手元にお金がほとんど残らなかった」ということも珍しくありません。

そこで今回は、兵庫で空家の解体や売却を検討している方のために、税金や諸費用についてご紹介いたします。

空家をそのままにしておくと、毎年「固定資産税」がかかります。しかし、解体すれば解体費用がかかるうえ、更地になった土地にはその後も固定資産税がかかるのです。

もちろん、売却する際も税金がかかりますが、「売却に関する税金」と「翌年度の所得税･住民税」を支払った後は、税金の固定支出がなくなります。

空家の不動産売却で生じる譲渡所得の計算は、以下通りです。

課税譲渡所得金額＝譲渡価額－（取得費用 ＋ 譲渡費用）－特別控除額

相続で空家の不動産売却を行う場合は、取得費用にその空家の相続で課税された相続税や、相続時にかかった登録費用なども加算されます。また、空家を売却する際の売買契約書には、印紙税がかかります。

ただし、記載金額が10万円を超えている契約書で、2020年3月31日までの間に作成されるものは軽減措置の対象になります。

2016年4月以前は、相続した空家の売却はわざわざ税金を払うために売るようなものでした。譲渡所得があることで生じる各種税金が、相続した空家の売却にとって大きな障害になっていたのです。

しかし、現在から2023年12月31日までの期間、その家に住んでいた人が相続した場合は控除の対象となります。また相続した空家の売却が1億円以下であれば、「最大3千万円の特別控除」が適用されるようになりました。

必要な書類は、土地と建物それぞれの「譲渡所得の内訳書」、「登記事項証明書」、「被相続人居住用家屋等確認書」、「耐震基準適合証明書又は建設住宅性能評価書の写し」、「売買契約書の写し」です。翌年の確定申告の際に手続きを行います。

譲渡所得からさらに控除を受けることができるため、兵庫県などへの住民税など、各種税金の支払いも減額できます。

空家の売却には、税金以外にもさまざまな費用がかかります。まず、登記がどのようになっているのかを確認したり、登記を変更したりする登記関連費用です。そして、売却までの空家の維持管理費用、空家の売買に関する管理費用もかかります。

また、空家の状況確認や整理整頓に通うためには交通費が必要です。さらに手続きのために不動産会社や官公庁の窓口までの交通費もかかります。解体して更地の売却を検討するのであれば解体費用、同様にリフォームして売却しようとすればリフォーム費用が加算されます。

不動産会社に仲介に入ってもらう場合は売却手数料もかかりますので、忘れず計算に入れておいてください。

空家を持ち続けていれば、固定資産税も払い続けなければなりません。また、空家の不動産売却も譲渡取得となるので税金がかかります。ただし、譲渡取得は一部控除ができるため、該当するかどうか調べたうえで必要書類を揃えて手続きを行うようにしましょう。

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